かまど倉〜羽賀場山 H17.2.6


かまど倉は絶壁が有名で、その先、板荷柿沢地区と引田片山地区の間をひねるように尾根が通っていることはなかなか気づきにくいと思います。
道中展望は少ないですが、鉄塔前を5ヶ所通るルートのがよい区切りになるし、標高が低いのでエスケープしやすい枝尾根が多く、ルートファインディングの初歩を勉強するには丁度良いのではないかと思います。
綺麗な長安寺も山歩きの疲れを癒してくれます。

このコースは周回ルートではないので、リーバスの時刻を調べておく必要があります。私はそれを怠り、1時間待ちを食らいました。
川化林道・駐車地10:30---送電線鉄塔@11:16---かまど倉11:31/11:40---送電線鉄塔A12:37---407ピーク13:25---送電線鉄塔B13:35---486.2ピーク13:51/14:05---長安寺下山道出合14:42---羽賀場山15:01/15:20---長安寺16:37---天王橋バス停16:53


@ 東武板荷駅前を過ぎ、川化橋を渡った突き当りを左折すると、またすぐに右カーブで川化林道と大川化林道の入口に着く。ここに駐車した。

川化林道を歩いて進む。
車が入れる最深部まで来ると、道は直進する道と左折する道に分かれるが、直進の鉄塔の巡視路を行く(@)。

巡視路は杉の植林の中を規則的にジグザグに登り詰めて行く単調な道で、登り切ると川化山へ至る白テープの分岐点を過ぎて本日最初の送電線鉄塔に着く(A)。

鉄塔下だけは平坦で、周囲は背の高い笹に覆われている。
かまど倉へは、笹の間にトンネルができている道があるので、これを入る。テープもあるので、すぐ分かる(B)。

小さなピークを巻きながらゴツゴツとした道を進んでいくと急登となり、登り切るとかまど倉手前の展望台に着く。
送電線が目障りだが、眼下に田舎の風景が広がり、展望は良い。

さらに尾根を進めばかまど倉山頂に着く(C)。
広い山頂だが、樹林に囲まれ展望は無い。

山頂からもう少し進んで下りていくと石祠があり、その先が大岩壁の頂上だ。
ここからの展望もなかなか良い。
大岩壁の頂上から先に踏跡が付いているが、すぐに進めなくなるので行かないほうがよい。

羽賀場山への道は、一旦かまど倉山頂まで戻ったほうが分かり易い。
山頂から少し南に下ったところに、南西に向かう尾根があるのが分かる。
ここにはテープも何も無いが、注意していればまず分かる。

南西方向に入るとすぐに、西方向の樹林の中に大きな岩が見える。そちらが羽賀場山へ向かう方向になる。
かまど倉から南西に続く尾根は明るいので、これに気づかず引き込まれないように注意したい。
西に見える岩は、そのまままともに向かって行っても越えることができないので、横を巻いていく。
巻いてから振り返ると、その岩はかなり大きいものだった。

岩を巻いてホッとするのも束の間、今度は大きな岩壁が現れる。
ここには右手にロープが垂らされている(D)。
私が辿ったときには大丈夫だったが、ロープはやや老朽化している感じだった。
この岩壁を越えれば、あとは快適な尾根歩きが楽しめる。

岩壁を越え、その先の境界標のある小さい岩峰を越え、さらに先の小ピークの先で尾根は北西と南西に分かれる。
ここでは北西へ向かう。
伐採された枝が尾根筋を覆って歩きにくいが、辛抱して歩く。

下りが緩やかになると展望が広がり、かまど倉を振り返ることができる。

再び樹林の中を行くようになると、本日2回目の送電線鉄塔に着く(E)。

鉄塔は下り斜面の途中に立っており、鉄塔から下りる斜面には階段がつけられている(F)。
鉄塔は、樹林の中にひょっこり立っている感じなので、進むとすぐにまた樹林の中になる。

鉄塔から先のルートはほぼ北に向かって進んでいくが、377ピークは、どこがそれなのかも分からぬまま過ぎる。

その先は小さくジグザグに北へ進んでいくが、途中で大きく東に折れる箇所がある。
路面は、大きく溝状にえぐられている。

東側には、「サ」のマークがペイントされている木があるので目印にする。
そしてすぐにまた北に折れていくが、ここはヤブが煩い。

展望の利かない樹林の中を黙々と歩く。
標高410mのピークで北東から北西に方向転換。

407ピークを越えると鞍部から広い尾根に登り返し、本日3回目の送電線鉄塔に着く(G)。
鳴蟲山直下に続く送電線だ。付近は明るいが、展望はあまりない。
「山林愛護」と書かれた鉄塔の黄色い案内標から樹林の中へ潜り、486.2ピークへの登りにかかる。

486.2ピークの直前で、突然視界が開ける。東面が伐採されているためである。
486.2ピークに置かれている三角点は四等(H)だが、東の展望が良く、切り株に腰掛けてしばしの休憩。

486.2ピークからの下りと、鞍部からの登りはなかなかキツく、そろそろ疲れも出てくる頃だが、送電線巡視路用の階段(I)が付けられており、とても助かった。
枯葉や枯れ枝に埋れかけているが、楽にジグザグに歩を進められる。

486.2ピークと羽賀場山の中間点に、古い石祠がある(J)。
このあたりは依然として展望は利かないが、気持ちの良い尾根歩き。

北面が伐採された場所まで来ると、長安寺への分岐の手前の急登が見渡せる。
ここを登り切れば、羽賀場山までは急登はない。もう少しの辛抱だ。
急登の途中で、左(南)へトラバースする巻き道が微かにあるのに気づけばラッキー。急登に苦しくなったところでトラバースできる。

長安寺分岐は、突然現れる。
以前はここには何も無かったが、今は「羽賀場山」「長安寺」の小さな木の案内標がある。

ここまでは踏跡はほぼ皆無だったが、長安寺へのルートは一般的になっているので、ここからは明瞭な踏跡がある。
羽賀場山へはもうすぐだが、途中にはだましピークが何箇所かあるので、焦らず着実に歩く。

羽賀場山山頂は、まだ雪が多く残っていた。
山頂は小広いが、樹林に囲まれ展望は無い。
物足りなさを覚えたら、お天気山へ足を伸ばすのがお勧め。
お天気山も展望は期待できないが、山頂は明るい。
上大久保へ下山するまで2時間半ほど時間の余裕があればOKだろう。

羽賀場山は一等三角点が置かれる(K)からか訪れる人が多いようで、多くの足跡があった。
今日は出発が遅かったので、ここまでで時間切れ。長安寺へ下ることにした。
帰りの尾根道は、西陽が差して美しかった。

長安寺分岐まで元来た道を戻り、南へ下りていく。

単調な下りに飽きてきた頃、本日4回目の送電線鉄塔に出合う。
この送電線は、486.2ピーク手前から続いてきたもの。
鉄塔周辺は明るいが、展望はあまりない。
ここを通過し、すぐに笹ヤブの中へ入る。

途中で急降下を避けて左に巻いて下りる地点を過ぎ、519ピークも知らないうちに過ぎると、本日5回目の送電線鉄塔に着く。
1・2回目の鉄塔から続いてきた送電線だ。
ここは東の展望が良く、長い長い送電線と、かまど倉方面がよく見える。

ここを過ぎると左に巡視路の階段を左に分け、樹林の中をひたすら下るようになる。

樹林の中をジグザグに下ると、右手に長安寺の境内入る分岐点に着く。
ここからは境内が見えるので、すぐ分かる。

バスの時間まで間がなければ直進して下山したほうが早いが、余裕があれば右に折れて長安寺の境内を歩きたい。

ここの参道のイワヒバ(L)は見事だ。
一歩一歩踏みしめるように階段を下りて振り返ると、手入れの行き届いた、実に立派な寺であることが分かる。

県道まで出たら右手に進むと、天王橋バス停に着く(地形図で標高241mの記載がある地点)。
ところが、長安寺に見とれているうちにバスを逃してしまった!
何で今回に限ってリーバスの時刻を予め調べておかなかったのだろう?

かといって歩く気もせず、次のバスまで再び長安寺へ。
本当に手入れの行き届いた、綺麗なお寺です。

バスで東武・新鹿沼駅前まで戻り、東武線で板荷駅まで行き、歩いて川化林道入口まで車を取りに行った時にはもう真っ暗であった。

近いうちに、羽賀場山から先の、お天気山を経て山口橋へ至る尾根を歩きたいと思う。
A
B
C
D
E
F
G
H
I
J
K
L


【ルートマップ】






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