鶏鳴山〜笹目倉山 H17.1.23


真冬の鶏鳴山〜笹目倉山を歩きました。
鶏鳴山は1000mにわずかに足りませんが、私の家から大きな山容を見せる山です。
笹目倉山は均整の取れたとても美しい山ですが、山頂は樹林に囲まれ展望は利きません。
どちらかだけを登るのはもったいなく、縦走をぜひお勧めしますが、今市市長畑側から縦走すると交通の便が悪いのが難点です。

鶏鳴山までは雪上に多くの踏跡が残っていましたが、笹目倉山への稜線上は踏跡もまばらで、適度な雪中行軍を楽しめました。初めて歩く場合、鶏鳴山以降はルートに迷う箇所が少しありますので、詳細に触れておきます。
駐車地7:40---作業道入口8:00---鶏鳴山登山口8:15---北峰9:36/9:50---鶏鳴山10:00/10:05---947ピーク10:32---815ピーク11:05---643ピーク11:55---笹目倉山12:28/12:40---沢渡渉地点13:35---県道14号出合14:03---小来川森崎バス停14:15


@ 今市市長畑の集落最深部を過ぎると道は林道となり、バークレイカントリークラブの鉄橋がある。このあたりのプレハブ小屋のある路肩に駐車して出発。
笹目倉山まで縦走後、バス〜東武鉄道と乗り継いで、明神駅から延々と歩いて車を取りに来なくてはならないのが気が重いが、仕方がない。

林道を奥へ歩いていくと、右に中井林道が分岐するのでこちらへ右折。中井林道を北進していくと途中で鳴山林道を左に分け、並行する沢を切石橋・石畑橋で渡ると、左に作業道が分岐している。ここが、今回の登山口となり、1/25000地形図にも破線が示されている。

鶏鳴山への登山口としてはここからが一般的で、ここまで車でも入って来ることができるが、バークレイCCのあたりで進入禁止のロープが張られていることがあるので要注意。また、笹目倉山まで縦走して、(東武)板荷駅〜明神駅経由でここに戻って来る場合、明神駅からの車道歩きが長くなることも計算しておきたい。

作業道を進んでいくと、左手にログハウス(護衛神社を管理する方の家らしい)を見てさらにクネクネと登っていく。
作業道を歩き始めてから15〜20分のところに、右手に鶏鳴山登山口がある(@)。古ぼけた木の案内標と、入口の木に黄テープが巻かれており、考え事をしながら歩いていない限りまず気づく。ここから尾根に取り付く。

しばらくは、作業道と並行しての登りになるが、終始樹林に囲まれたままで、展望は利かない。所々で勾配のキツい登りもあり、いきなりひと呼吸つきたくなる。
やがて開けた伐採地を歩くようになると、雪が目立ち始め、歩きにくくなったので、ここでアイゼンを着用した。

このルートは、途中で作業道を2回横断する。1回目はただ横断するだけだが、2回目は切通しにして作業道を通しているため、そのまま横断することができないが、右手に回ると梯子があって再び尾根に取り付けるようになっている(A)。

標高800mを過ぎると、急登が続く。所々、ロープも垂らされている。
積雪は増える一方。足元に注意しながら、まだかと思いながら登り続け、ようやく勾配が緩やかになると、道は南に向きを変える。
ここからわずかに南進して、鶏鳴山北峰に着いた(B)。

ここは、石祠が並び、山頂周辺が南北に長く広いので、鶏鳴山山頂と勘違いしやすいが、ここには三角点は無い。正式には、北峰からさらに10分弱南進したところが鶏鳴山山頂になる。
冬でも北峰まで来る人は多いようで、雪上には多くの踏跡が残っていた。
西に火戸尻山方面の稜線、東は長畑集落方面が一望でき、展望は悪くない。ただ、踏跡を一歩外れると膝上まで雪に埋もれてしまい、なかなか身動きが取れなかった。

北峰からは、ガクンと踏跡は減る。雪を引きずるようにわずかに南進して鶏鳴山に到達。三角点は雪下に埋もれている。山名板が数枚ある。北峰と比べるとかなり狭いところで、稜線上のコブという印象。

鶏鳴山からは南東に下りとなり、小ピークを挟んで南西に下る。
たった1人だけになった先人の踏跡の上をなるべく歩こうとしたが、雪は膝まであるのでそのように意識して歩くのは難しく、雪を引きずるようにして歩いた。ただ、下りは、踵に力を入れて歩くと、雪上のほうがかえって歩き易い。

鞍部から登り返して再び南東に向きを変えると947ピークに達するが、特に何も無いのでそのまま進んだ。
947ピークから少し下ったところに、ゴミ持帰りの看板がある(C)。鶏鳴山を過ぎると、地形で明確な目印を求めることが難しいので、現在地確認のためにぜひ事前に覚えておきたい。

815ピーク手前の鞍部には、石祠があり、風雪に耐えて寂しそうな姿をしていた。

815ピークには、東に続く尾根方面に「下山道」と書かれた小さな案内が木に貼ってある。これを下ると、志路手林道=中井林道の分岐点に至るようだ。

また、ここには、「笹目倉山方面」と書かれた案内も貼ってある。ただ、ワープロで打った紙をビニールに包み込んだもの(D)なので、いつかは字が滲んで見えなくなってしまうと思う。
「笹目倉山方面」に従い、南南西に下る。5分ほど下ると、木に黄色いペンキで「ト」を丸で囲った記号があり、その木の右手には再び「笹目倉山方面」の案内が貼ってあり、左手の木にはテープが巻かれているのに気づく。ここは、石尊山へ続く尾根との分岐点になる。

ここも、「笹目倉山方面」に従い南南東へ下る。下り勾配が緩やかになると、東側の視界が開ける伐採地に出る。ここには稜線上に防護ネットが張られている。

大原方面の谷を見下ろしながら、ネット沿いに尾根を南西に進んでいくと、やがてネットは南方向に逸れていく。ここでネットとは離れる。進路はあくまで南西方向の尾根になる。ここは、初めてだと迷いやすいので注意したい。
石混じりの急坂を下ると平坦になるが、やがて尾根は行き止まりになる。

ここには赤い境界標があり、南に目を向けると、樹林の切れ間から笹目倉山の美しい姿が見え、手前の木に目をやると、これまで2回目にした「笹目倉山」の案内が貼ってあることに気づく(E)。その上にはテープも巻かれている。ここも初めてだと分かりにくいところなので注意したい。
なお、地形図には宮小来川からここに登ってくる破線が記載されているが、そのような道は認められなかった。

わずかに下ると643ピークに到達するが、ピークという印象はまったくない。地形図では、大原方面へ南東に下る破線が分岐している。テープもあるので、ここを使う人もいるのだろう。

笹目倉山への鞍部まで下ると、石祠がある。ここまで下ってくると雪はさすがに少なくなり、地肌も見えてまだらになっていたが、ここからは、長い長い登りになる。どうせ雪もまた多くなるので、アイゼンは着けたままにした。

山頂直下になると、木にしがみつきながらの急登となる。笹目倉山は鶏鳴山より170m低いが、登りのキツさは鶏鳴山以上のものがある。
雪が無ければもう少し楽に登れるのだろうが、足の置き方を誤ると滑り落ちそうだった。

笹目倉山の丸く小広い山頂には、天善教の立派な祠がある(F)。朽ちないように、アルミで作られているようだ。
寒々とした樹林の中で昼食。

笹目倉山からの下りは、天善教バス停方面へ進むのが一般的らしいが、西へ続く尾根が明るく見え、こちらにも踏跡が付いていたのでたのでこちらへ進むことにした。
10分弱で、東の肩に着く。ここから北へ尾根伝いに下れることになっているが、雪の急斜面でとても下る気になれない。そのまま北西へ進むことにした。

踏跡は、先ほど見送った、東の肩から北へ派生する尾根のもう1つ西側の尾根を下っていた。地形図を見る限り、下れそうだったので踏跡に従うことにした。

植林の中の雪道(G)を快適に下っていくと、「相の手分収造林地 契約面積1.63ha」という看板があった。
やがて雪はなくなったが、岩がゴロゴロしたヤセ尾根となり、尾根上に立つ木の根によって土の崩落を堪えているようなヤセた場所もあり、ここは一般的なコースではないようだ。

かなり下ったところで、沢が見えてくる。ここは、尾根の左(西)側へまわって渡渉する。対岸の踏跡を辿るとすぐに、林道の終点に出た。

ここからは歩き易い林道歩きとなり、木材搬出所を通過し、右手から別の林道と合流する。こちらが地形図にある破線の林道のようだ。

集落が見えてくると舗装路となって県道14号と出合う。左折し、さらに十字路の信号手前で左折すると立派な黒川神社があり、ここに小来川森崎バス停がある。
まだ次のバスには1時間近く余裕があって、寒い中時間を潰すのが大変だった。、
A
B
C
D
E
F
G


【ルートマップ】 (黒い破線が今回通ったルート)






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