仁田元沢南尾根から庚申山〜オロ山〜沢入山〜中倉山〜1016.8ピーク周回@ H18.5.1


仁田元沢を大きく囲むようにして庚申山を周回しました。踏み抜きが多く、これがなければ1時間は短縮できたと思うくらい難儀しました。オロ山〜中倉山の稜線は草原が続く気持ちの良い尾根です。
最後まで尾根通しに1016.8ピークまで行きましたが、ザレ尾根で生きた心地がしませんでした。中倉山から仁田元沢へ下山するべきだったと反省しましたが、久々にロングウォークを楽しめました。
(銅親水公園)4:30---(スリットダムのすぐ先から取付き)5:35---(1528P)7:45/7:52---(1738P)8:30---(1652P)8:52---(庚申山)10:42/10:55---(1745峠)11:40---(オロ山)12:20/12:26---(1682P)13:03---(沢入山)13:35/13:44---(1539P)14:12---(中倉山)14:27/14:33---(三角点)14:39/14:43---(1016P)16:28/16:35---(林道復帰)17:10---(銅親水公園)17:28


@ 仕事が忙しく、今年に入ってからのロングウォーク山行は六郎地山くらいだったので、このGWはぜひまとまった山行をしたいと思っていた。当初、赤倉山〜半月山を考えていたが、半月山は行ったことがあるし、もっと未知の山域をと思い、その西の中倉山方面にした。仁田元沢をぐるりと周回するコースなら距離も長く、まともに歩けずにいた気も晴れるだろうと考えた。

間藤の奥の銅親水公園が今回の出発地。
ここは、昨年10月に大平山〜社山を歩いて以来になる。
明るくなったらすぐに出発するつもりで未明のうちに到着。
4:30にはヘッドランプなしで歩ける明るさになったので出発した。

事前チェックで、まともに林道を進まなくても828Pの裾野沿いに仁田元沢沿いの林道に入れるとの情報を得ていたので、親水公園奥の階段を上り、828P沿いの裾野へ回り込む。
このあたりは遊歩道になっている。

遊歩道が終わると、何やら大規模な工事をしている場所に出て、仁田元沢を楽に渡れるようになっている。
早朝だったので誰もいなかったが、夕方帰ってきたときは工事中だったので立ち入れないと思われる。

工事関係者のコンテナハウスの前で林道に出て、奥に進んでいく。
林道は以前は一般車両も入れたようだが、今は工事関係者以外は進入禁止となっている。それでも路面の状態は非常に良い。

沢沿いには堰堤を多く見かける。何ヶ所か過ぎる沢の支流にも堰があるが、どれも涸沢になっている。
標高826地点で谷沿いに大きくカーブ。
ここからの尾根は、地形図を見る限りでは中倉山への取付きに使えそうだが、ザレ尾根でとても危険に思われた(帰りに判明)のでやめたほうがよい。

緩やかに高度を上げながら進み、標高917地点で大きく回りこんで沢の反対側へ道は移る(@)。
路面の状態は変わらず良い。地形図ではここで林道終点になっているが、実際にはまだ奥へ続いている。

沢が西から北へ向きを変えてすぐのところに、大きなスリットダムが建設中になっており、ここで林道は終点となる。

ダムのスリット(切れ込み)部分は段差が大きく、まともには越えられないとの情報だったので、脇から高巻く覚悟であったが、幸運にも脚立が残置されていて(A)、幸運にも難なく越えることができた。

その先は道も無く、まさしく山岳の沢といった様相。
それでも、このようなところでも沢登りをする人はいるようで、石にペイントがあったり、木にテープが巻いてあったりする。

スリットダムから50mほど進んだところに石が多くあって渡渉できる所があり、北側の木にはテープが巻かれている。
渡って反対側を歩こうと思ったが、ふと南側の岩肌に目をやるとどうにか登れそうな雰囲気だ(B)。
沢の遡行は苦手にしているので、ここから取付いてみることにした。

急斜面というのは下からは登れそうに見えても、登ってみると急峻で無理な場合が多い。
どうにか登ることはできても、下ることはできない。
無理して登れば、今度は下ることができなくなる。これは、昨年2月のお天気山北面で痛感していた。
方向を見定めて注意深く登っていった。

地形図の通り、それにしても急だ。となりの岩肌はこんな感じ(C)。
単なる岩肌ではなく、生木があることが幸いした。
それでもザレていたらどうにもならないが、本当の岩肌だったのも幸いした。

30分ほど急斜面と格闘して、尾根の形になってきた。
シャクナゲが目立ってきたがそれほど煩くは無い。
こんなところにも鹿は来ていて、薄っすらと獣道が付いているのには感心する。

シャクナゲ地帯が終わると明瞭な尾根となった(D)。
クネクネと方向が変わる尾根なので現在地がどこなのかを把握しにくかったが、高いほうへ向かっていけば問題はないのが登りの強味だ。ひらすら登っていく。

途中で、古いファンタの瓶が2本あるのを見かける。
こんなところにも人は来るのだな。

やがて尾根は北西に緩やかな登りとなり、尾根のY字路で薄い青のヒモテープを見つけた。本来はここへ登ってくるパターンが多いのだろう。
多少の沢の遡行を嫌って急な岩尾根をよじ登ってきた私の選択は正しかったのだろうか? やはり無理があったことは否めない。

1528ピークは尾根上の単なる通過点という印象だがひと息入れた。

鞍部から1738ピークへの登り返しあたりの尾根筋は、樹林帯と笹原のコントラストがはっきりしていて面白い。ただそれも束の間で、根の張り出した樹林帯に入っていく。

樹林帯を抜けると、今度は笹原を掻き分けて進むようになる。
思ったほど獣道の踏跡もハッキリしておらず、どこを通っても同じと思い進む。

1738ピークの山頂は非常に広く、展望も良い(E)。
皇海山の姿が一際大きい。あの山を登るのは相当苦労しそうだなぁなどと思う。

ここからは尾根なりに西北西に進み、ちょっとした登り返し地点から南西に一気に下る。
幸い笹原で見通しが利くので迷うことは無い(F)。

1662ピークのあたりはどこがピークなのかも判別しにくい。
高いところを意識して進むと、突如大岩が現れたりするので、このあたりはピークにこだわる必要は無い。

1750m級ピークを越え、鞍部に下ると、残雪のある庚申山への稜線が目に入る(G)。
この鞍部から北へ向かえば標高1745地点の鞍部に達するが、距離損がもったいないので構わず西進し、樹林帯に入ってった。

斜面には残雪が多く残り、ここでアイゼンを着用したが、踏み抜きが多く苦労した。
3歩進んで1歩は踏み抜くといった状態であった。

随分長く踏み抜きと格闘して、ようやく庚申山の北東尾根に達した。
雪は残雪という感じではなく、まだ雪庇はその形を残していた。
枝の煩い尾根筋を外して歩いたが、踏み抜きの連続で、自分でも分かるくらいに体力を奪われる。
1mほど踏み抜く場所もあって嫌になったが、天気も良いのにここまで来て撤退するわけにはいかなかった。

庚申山は、踏み抜きと格闘している間に突如達したという感じで、山頂だけは雪は無かった。残念ながら、展望は利かない(H)。
風が強く、ゆっくり休むという場所ではなかった。

【(A)へ続く】
A
B
C
D
E
F
G
H


【ルートマップ】






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