小真名子山〜大真名子山 | H17.10.23 |
歩こう歩こうと思いつつ、なかなか機会がなかった大真名子・小真名子山を歩きました。 ところが、この日は日光連山は初雪となり、志津林道は真っ白。 大真名子山北東尾根を歩くつもりでしたが、コメツガの大木とその倒木に悪戦苦闘。樹林で見通しが利かない上に尾根幅が広く、朝からの風雪も重なって途中で断念、富士見峠からオーソドックスに小真名子〜大真名子山と歩きました。 小真名子山の長く急なガレ場は、新雪によってかえって歩き易かったです。 |
志津林道・一般車通行止ゲート手前駐車地)6:10---(馬立)6:48/6:55---(大真名子山北東尾根取付き)7:26---(退却)8:00---(野州原林道復帰)8:24 ---(富士見峠)8:51/8:55---(小真名子山)9:39/9:47---(鷹ノ巣)10:15/10:25---(大真名子山)11:21/11:40---(志津乗越)12:56---(駐車地)13:15 |
@ | 当初の予定は、【志津乗越---(北東尾根)---大真名子山---小真名子山---富士見峠---帝釈山---女峰山---前女峰---唐沢小屋---馬立---志津乗越】という欲張ったものであった。 夜明け前の光徳入口から光徳牧場方面に入ると、何やら路面が白い。最初は霜かと思ったが、志津林道に入るとハッキリ白いではないか。これで、ようやく初雪であることを認めることができたが、同時に、欲張り計画は最初から断念せざるを得ないと観念した。 志津林道を走るのは、実は12〜13年ぶりである。 この頃は、山歩きはまったくしていなかった。 当時は、まだ全面砂利道だったが、今は綺麗に舗装されている。 新雪の志津乗越には、それでも3台ほど先客がいた。 まさか、この日が初雪になるとは思っていなかった人達ばかりだろう。 大真名子山北東尾根経由での周回予定であったため、車をさらに先のゲートまで走らせる。 5分ほどで一般車通行止のゲートとなるが、ゲート前は転回スペースで駐車するのは実質無理であった。 ゲートのすぐ手前の路肩に1台停められるが、すでに先客が1台。 仕方なく、さらに200mほど戻った路肩に駐車した。 この日は、風が強かった。雪は小降りになっていたが、頬を打った。 志津林道は快適で、ほとんど傾斜を感じない。 野州原林道との合流点では、左へ登る方向へ進む。ここには、女峰山方面を示す小さな案内標がある(@)。 単調な緩やかな登りの野州原林道を北東へ進む。路面の状態は良い。 やがて、唐沢小屋方面との分岐となる馬立に着く(A)が、特にどうというところはない。 眼前に迫る女峰山は、山頂部は厚い雲の中であった。 ここまで、約40分。風雪は強いが、単調・快調に歩いてきた。 馬立を直進し、西にカーブしてジグザグの登り道となる。 路面はやや荒れてくるが、まだ車は通行できる状態。 風雪がますます強くなり、前途に不安を覚える。 ジグザグの登りがずっと続き、まだかまだかと思う頃、ようやく平坦な、北への緩いカーブを描く地点まで来た。 この付近が、大真名子山北東尾根の取付き地点になる(B)。 ただ、山の中は見渡す限りどこまでもコメツガ林。 悪天候に加え、コメツガ林の中で、コンパスだけでこの広い尾根筋を登っていくことができるか不安になったが、コンパスを信じて高みへ登っていけばよいのだと決意して突入した。 コメツガ林の中は、見通しが利かないこと以上に、倒木が多くて参った。 当然のことながら山中は積雪も深く、雪だらけになった。 順調なら90分ほどで北東の肩に出られるつもりだったが、十分な冬対策をしていない装備でこの状態の悪いコメツガ林を進むのは気力が続かないと判断し、30分ほど進んだところで断念を決めた。 できれば、気候のよい初夏に、再挑戦したい。 野州原林道に戻ったが、ここまで来たら富士見峠から登るしか手はなかった。 林道をさらに10分ほど進むと、Y字の分岐に出る(C)。 右へ下っていく道のほうが立派に見えるが、ここは直進。 この分岐から先は、河原のような石がゴロゴロの悪路となる。 車の通行は、まず無理。車の往来ははるか昔という印象だ。 悪路歩き15分ほどで、富士見峠に着いた(D)。 7月に、帝釈山〜富士見峠〜野門を歩いたときは爽やかな風が吹き抜けていたが、今回はすっかり冬の装いで、様変わりの寂しい雰囲気が漂う。 途中撤退のロスが響き、歩行開始からここまで2時間半以上が経過したが、富士見峠へ来てしまっては真名子〜女峰は縦走しようがないし、その気が起きる天候状態でもないし、大真名子山から下山して早々に帰ろうと決める。 小真名子山へは、最初こそ樹林帯を進むが、すぐに視界が開けて、スケールの大きいガレ斜面となる。 ただ、この日は新雪がガレを覆い、とても歩き易い(E)。 積雪は多くも少なくもなく、アイゼンも不要で、急でも快適に登ることができた。 振り返ると、帝釈〜女峰がとても大きい。 強風に煽られ、午後なら女峰を覆うガスは晴れるかもしれないと思った。 眼下には野門方面への道も確認できた。 30分ほどのガレ場登りで、再び樹林帯に突入。 このあたりから、吹き上げる風はさらに強くなり、冬用手袋をはめていない指先は凍るほどであった。気を抜いて歩いていると、吹き飛ばされそうだった。 手をさすりながら一歩ずつ踏みしめて大きな反射板のあるピークに到達。 ここが、小真名子山の山頂(F)。 これまで、誰ともすれ違わずに来たが、ここで単独行の方と会う。 山頂からは展望もあるが、何せ強風でどうにもならない状態。 三角点に触れて退散した。 山頂から鷹ノ巣方面へ樹林帯に入ったところに、小真名子山の案内標が立っている(G)。 小真名子山からの下りは、かなりの急傾斜。 雪が踏跡を隠すと、樹林帯の中では道筋が分かりにくくなるが、四角マークを拾って下っていった。 鷹ノ巣まで約200m下るのだが、それ以上下るような気がする。 下り途中で、年配のご夫婦とすれ違う。 急斜面を一気に下って鞍部の鷹ノ巣に到着した(H)。 思ったよりは狭いところだった。 鷹ノ巣では、2組の登山者とすれ違った。 話を聞くと、大半の登山者は大真名子山で引き返しているらしい。 一服して大真名子山への登りにかかる。 小真名子山からの下りよりは、かなり楽な斜面であった。 ジグザグに登ること40分ほどで傾斜が緩み、大真名子山の北東の肩に出る。 ここから南へさらに緩やかに登る。 途中で、撤退した北東尾根を見下ろすことができたが、やはり尾根幅が広い。 天候に恵まれれば、時間をかけてジックリ辿れそうだ。 鷹ノ巣から約1時間で大真名子山に着いた(I)。 御嶽山の社と座王権現像は風雪にさらされて、寒そうだ。 ここも、吹き越える風が強い。 鷹ノ巣で聞いた話の通り、山頂は多くの踏跡があった。 地形図では、社の北西側に三角点があることになっているが、探しても見つからなかった。雪の中だったのだろうか? 大真名子山からの下りは、小真名子山からほどではないが、急坂続きとなる。 千鳥返し(J)のハシゴ・鎖場は滑りやすく、細心の注意で下った。 あとは、ただひたすら下るのみである。 時々、樹林の切れ間から志津乗越を見下ろせる。 飽きるほど下って、傾斜が緩むと、八海山神像がある。 ここから平坦に近い緩やかな下りで、志津乗越に出た。 車はかなり増えていたが、大真名子山からの下りでは、誰ともすれ違わなかった。 みんな男体山だったのだろうか? 男体山も、五合目あたりから上は、雪が目立っていた。 志津乗越から20分ほど馬立方面へ歩き、駐車地に戻った(K)。 まだ昼だったが、この日はおとなしく戻ることにした。 光徳まで下ると、路面の雪はすっかり解けていた。 |
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