鳴蟲山 | H17.3.6 |
羽賀場山と石裂山に挟まれた稜線上にある鳴蟲山は、上久我馬返から送電線鉄塔を目指して林道を歩けば楽々到達できますが、 やはり東に長く延びる尾根を辿ってみたいと思いました。 稜線にはまだ雪がだいぶ残っており、尾根通しに歩かれることもあまりないのか、先客の踏跡が途中まで1人分あるだけでした。 静かな雪の尾根歩きができました。 下山はどこに下りてもよかったのですが、北へ延びる尾根を塩沢橋へ下りました。 |
鹿沼駅9:00==(リーバス)==天王橋9:33---571.5ピーク11:20/11:30---送電線鉄塔@12:10---送電線鉄塔A13:38---鳴蟲山13:44/14:10---606ピーク14:35---塩沢橋15:40/16:11==(リーバス)==鹿沼駅16:55 |
@ | 朝寝坊してしまい、古峰原方面のリーバスの1番バスを逃してしまった。 天王橋バス停に着いたときには9:30を回っていた。 地形図を見ると、天王橋を渡ったところに神社がある。 等高線は混み合っているが、参道があればここからうまく取り付けるかもしれないと思った。 遅くなってしまったので、それで多少ショートカットできればと考えた。 ところが、その期待は天王橋を渡って見上げた瞬間に崩れた。 神社といってもそう立派なものではなく、垂直に切れ込んだ山肌は登れるようなものではなかった。 仕方なく、尾根の基点方面へ、東へ車道を戻って取り付ける地点を探した。 沢を橋で渡ったところに状態の悪い作業道があり(@)、この谷筋を詰めていけそうだったので、ここを取り付き地点に決めた。 尾根の北側になるので雪が残っていたが、問題になるレベルではない。 10分も進まないうちに稜線が見えてきた(A)。 尾根筋に出ると、雪はまだ10cmほど積もっていた。 登山者のものなのか分からないが、1人の先客の足跡が付いていた。 登りではなく、下ってきたようであった。 木漏れ陽の差し込む杉林の中を緩やかに詰めていく。 時々、木々の間から、イワヒバで有名な長安寺が見える。 多少雪が増えてきたが、15cmほどの雪は、踏みしめるととても気持ちがいい。 北側が伐採されて開けると、571.5ピークである。 ここには、三等三角点が置かれている(B)。 三角点は雪に埋もれていたが、こんもりと盛り上がっていたのですぐに分かった。 ここからは、羽賀場山方面がよく見渡せる。 田畑を見下ろすと、まだ白一色だ。 571.5ピークからは、北側が伐採された尾根筋を北へ進み、すぐに樹林帯を北西に下る。 下って2つ目のピークをまた北西に下るのだが、ここで南西に引き込まれやすいので注意したい。 ほどなく、1回目の送電線鉄塔に着く(C)。 樹林の中にニョキっと建っており、すぐにまた樹林の中となる。 鳴蟲山までのほぼ中間点になる。 進路が北西から西に変わり、小さなアップダウンを繰り返す。 いつしか南から作業道が登ってきて、尾根筋と並行する。 雪の斜面を下りるのが面倒なので、そのまま尾根筋を進んだ。 鳴蟲山に近づくと、坂には送電線巡視路用の樹脂階段が付けられるようになるが、雪に埋もれて判りにくい(D)。 鳴蟲山の東ピークの登りにかかると、明瞭な巡視路となり、道はピークの東側を巻くように付いている。 ピークを巻くと樹林帯から開放され、先に鳴蟲山が見えた(E)。 本日2回目の送電線鉄塔(F)は、先ほどの鉄塔とは違い、周囲に遮るものがなく、鉄塔の土台の上に立つと石裂山方面が見渡せた。 鉄塔直下の斜面にも階段が付けられているようだが、雪でよく分からないので歩を合わせず自分の歩幅で登った。 鉄塔を過ぎ、少し登れば鳴蟲山である。 山頂には、上久我方面を向いている石祠が3つある(G)。 その石祠の奥に三角点がある。 枝葉の雪解けの雫がポタポタ落ちてきて、傘が必要なくらいであった。 下山はどこへ行こうか決めずに登ってきたので、下山路を探索する。 山頂の少し北側に、西へ下る尾根の入口と思える赤テープを発見したが、雪の急斜面で下りる気がしなかった。 結局、地形図上でも最も明瞭な、北へ延びる尾根を辿ることにした。 山頂直下はかなりの急斜面で、足元を気にしながらになるが、先が見通せるのが救いだった。 606ピークまでは気持ちの良い尾根歩きで、快調に歩を進めることができた。 ただ、その先はかなりの急斜面となる。 進路を徐々に西寄りに変えながら、木に捕まっての急な下りを続ける。 危険を感じたのでアイゼンを装着した。 上大久保の集落が見えるようになっても気の抜けない急な下りは続く。 雪がなければここまで苦労することはないのだが、足元に神経を使った。 下り切った場所は、広大な平原になっていた(H)。 どっちへ進んだらよいのか分からなくなり、まずは大芦川へ出ようと北へ進んだ。 すると、先に民家が見えたので、そちらへ進んだ。 林道が現れたので西へ進むと、塩沢集落を通る舗装路となり、黄金沢林道の看板を見て塩沢橋を渡った。 橋から振り返ると、角を生やしたように頂に鉄塔を載せた鳴蟲山が見えた。 大芦川の水面は、雪景色がさらに透明度を引き立てているようであった。 塩沢橋バス停で時刻を見ると、30分待ちだったが、小さな待合所の小屋があるのが有難かった。 |
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