外山東尾根〜白根山〜五色山周回(その1) | H17.9.17 |
山行30回目を越えて、ようやく白根山を歩くことにしました。 それまで行かなかったのは、予想される人の多さと、ルーファン不要で醍醐味に少し欠けることが理由でした。 せめて、登りくらいは人の通らないコースを歩こうと思い、湯滝頂上部から始まる外山の東尾根を使いましたが、素晴らしい展望の 尾根でした。 |
(湯ノ湖南端の駐車場)6:45---(外山)9:45/10:05---(前白根山)11:03/11:10---(五色沼)11:35/11:50--- その2に続く・・・ |
@ | 白根山へ至るルートはどれも明瞭で、案内標も整備されており、ヤブを漕いでルーファンしながら歩くところではないが、少しでもそれらしい歩きをしたいと思い、地形図を眺めた。 白根隠山の南東尾根と外山の南尾根は、これを登って下る計画だし、2199ピークの尾根は緑沢上流部が急峻で取り付きようがない。 残るは、外山の東尾根であった。 下りは中曽根を使って湯元に下りるつもりだったので、湯滝頂上部から始まる外山東尾根は、周回の基点としても適していたのでこれを辿ることにした。 久しぶりに赤沼5:30発の低公害バスを使わないので、気が緩んで少し寝坊してしまった。 湯ノ湖南端の駐車場に車を置いたが、ここは10台も停まれば溢れてしまうくらいの広さしかないのでちょっと心配したが、まだ3台しか停まっていなかった。 湯ノ湖南端の木橋を渡る(@)。 1502ピークはパスして、その西鞍部から取り付くことにしていた。 湖畔歩道から左を見上げて、適当に取り付いた。 すぐに尾根上に出られる。 尾根筋には、鹿除けのネットが張り巡らされていて(A)、これに沿って明瞭な踏跡が付いている。 ここからは、湯ノ湖方面に下る踏跡もあった。 帰りに気付いたことだが、木橋を渡って5分ほど進んだところにある、湯ノ湖一周歩道の看板がある地点から、尾根上に向かってきちんとした踏跡があった。 多分、この鹿除けネットの地点につながっているのだろうと思われる。 このネットは、尾根筋が登りに転ずるところで終わっている。 踏跡は、ネットが終わると同時に急に薄くなる。やはり、鹿が付ける跡なのだろう。 登りらしい登りになって少しの間は樹林帯だが、すぐに周囲は明るくなって笹尾根となる。 笹は、膝下程度のところもあれば、背丈まである深いところもあるが、それにしても明るくて展望の良い尾根で(B)、振り返ると眼下の湯ノ湖・湯元温泉、男体山・中禅寺湖・女峰〜帝釈山・温泉ヶ岳など、素晴らしい眺めだ。 湯元から白根沢東部を行く一般ルートは展望は無いし、傾斜がキツくてイヤになるルートだが、近くにこんな手付かずの笹尾根があるとは思わなかった。 標高1600mあたりは笹が深く、獣道は尾根筋の南を巻くように付いているが、そのまま谷に下りてしまうようだったので、ある程度のところで尾根筋に戻ると、また別の獣道が現れた。 標高1800m付近は最も笹が深いところだが、笹ヤブ漕ぎの経験のある人なら苦になる場所でもなく、単純に掻き分けていけばよい。 笹が低くなると、ラクダのコブのような、外山〜湖上山の尾根がよく見通せた。 標高1900mまで来ると、笹の中に倒木が目立ってくる。 巻いたり乗り越えたりして進むうちに、コメツガの幼木樹林帯に変わる。 少し厄介だが、断続的に現れる獣道を使って、右往左往しながら進めば問題なく進める。 シャクナゲも徐々に目立ってくるが、密藪ではない。 そのうち尾根の南側は再び笹で開けた斜面となる(C)ので、こちらへ出たくなるが、意外と急斜面なので、尾根筋の樹林を、枝を除けつつ進んだほうが結局楽だった。 外山の山頂部が見えてきたら、ひと登りで外山に到着。 それまでの振り返るたびに広がる素晴らしい景色に見とれて、時間がかかってしまった。 外山の山頂はシャクナゲに囲まれて狭く感じるが、木々の切れ間から多少の展望はある。 外山からは東に下るのだが、すぐに踏跡は消滅してしまう。 すぐに湯元からの明瞭な道と合流するので、踏跡探しはせずに、西北西に適当に下った。 下る途中で、木の四角いプレートが落ちていた。 ワイヤーがついているので、山名板ではないかと思い拾うと、山部さんの山名板であった。 何故こんなところに落ちているのか解せなかったが、山頂に戻って取付けした。 再び外山を下り、5分ほどで、メインルートの登山道と合流した(E)。 さすがはメインルート、登りの登山者が早くも後方に1人視界に入った。 道は、一旦尾根に乗るが、すぐに北に外れて、谷筋で旧道との合流となる(F)。 後で気が付いたことだが、北に外れずに、そのまま尾根筋を2325ピークへ向かってもよいと思った。 旧道合流から、谷筋を登り詰めると平坦な天狗平に出る(G)。 ここから、さらに登り詰めて、2325ピークのわずかに北を巻き、尾根筋に再合流する。 平坦で広い樹林帯を抜けると、白根山方面の大展望が広がる(H)。 ピークを1つ越えて、2つ目のピークが前白根山である。 砕石の山頂で、ケルンの中に山名板が立てられている(I)。 ここにも先客が3人。 ここからは、東と南へ大展望が広がる。 白根山の雄姿も見事だが、白錫尾根の展望が素晴らしい。 先月、大岳から白錫尾根経由でここに来たときは、すでに日没も近い夕方で、天気も悪く展望は利かなかったが、そのお返しとしても余りある大パノラマである。 先の行程のこともあるので、先に進んだ。 北西に五色山への尾根道を分け、西南西へ砕石の道をジグザグに下る。 眼下には五色沼が広がる。 下り切ると分岐となる(J)。 白根山へは、直進して五色沼避難小屋経由で行ったほうが近いが、せっかくなので五色沼経由で行くことにした。 分岐を五色沼方面へ入ると、少し登って、その後は岩場の急斜面の下りとなる。 これが、地形図での印象以上に長い。 下りの途中で3人の登山者とすれ違った。 途中で、細い沢沿いとなり、ここが水場になっている。 水量はあまり多くは無く、晴天続きだと水がなくなることもあるかもしれない。 ここでクールダウンして、さらに急坂を下る。 相変わらず、岩がゴロゴロしている。 終始展望の利かない下りが続くが、五色沼に下り立つと爽快な景色が広がる。 外輪山を見上げる素晴らしい展望で、白根山がやはり大きい(K)。 五色沼自体も綺麗だが、行楽客のあまりの多さには閉口した。 避難小屋方面を示す案内標のそばの岩に腰掛けて急ぎの昼食とし、白根山へ向かった。 避難小屋への道は、沢筋に通されたゴロゴロ道で、沢筋から離れると山道らしくなってくる。 登山者とひっきりなしにすれ違う。今までの山行ではありえないことだ。 ゆるやかに登って、五色沼避難小屋に着いた(L)。 思ったより立派な建物で、中を覗いてみたが、小綺麗だけどどこか陰気臭い。 ガラスを多くしても割れてしまうだろうから、仕方ないか。 二段ベッドの木肌に大きく「ネズミが出ます」の注意書きがある(M)。 水場は、先ほどの五色沼への急坂途中の水場だと説明されているが、あそこまで行くのは大変だろう。 五色沼の水は煮沸して利用したほうがよいとも説明書きされていた。 小屋を過ぎて少し進むと南西から北西に進路は向きを変え、いよいよ白根山の登りにかかった。 |
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