禅頂行者道(明智平〜古峰原) その2 H17.11.5


天候に恵まれた上、ルーファンの必要のない明瞭なルートも手伝って思ったより快調に歩けて三ツ目まで来ました。
地蔵岳13時、行者岳15時、古峰原峠16時前後なら十分行けると考え、ハガタテ平から下山せず、行者岳経由で下山することにしました。唐梨子山〜行者岳はやや踏跡が薄く、息を呑む美しさの落葉尾根でした。
(三ツ目)12:39---(地蔵岳)13:02/13:08---(ハガタテ平)13:27---(唐梨子山)13:46/13:50---(大岩山)14:15/14:20---(行者岳)14:52/15:05---
(分岐・大天狗大神鳥居)15:26---(古峰原峠)15:50---(古峰神社)16:40/17:15===(新鹿沼駅)18:00/18:12===(東武日光駅)18:50


@ 三ツ目は展望はないし、ひと休みする雰囲気の場所でもなくそのまま通過。
地蔵岳へ急いだ。
ここは草久落合(一の鳥居)から延々と尾根を辿って地蔵岳〜夕日岳を歩いたときに通ったことがあるが、逆コースだったのであまり記憶と一致しない。
相変わらず踏跡は明瞭だ。

三ツ目から大きなアップダウンはなく地蔵岳に到着(@)。
13時を少し回ったところだった。先客が2組いた。
落葉している分、前回来たときよりは多少は展望もあるかと思ったが、やっぱり展望はない。
しかし、ここは広いので、休憩するにも雰囲気の良いところだ。

大きめの石祠の中には、新しい札が納められていた。

先客2組はいずれもハガタテ平へ下っていった。
単独の私が途中で追いつく形になると思ったが仕方ない。

ハガタテ平への下りは尾根を下るので感じではなく、斜面をジグザグに下っていく。
かなりの急傾斜で、直下りでは転げ落ちそうだ。
途中で谷筋を渡るところではトラロープが張られている。

傾斜が緩むと、広い尾根となって緩やかに下り、ハガタテ平に着く。
どんなところかと思ったが、午後は日差しも少なく展望も皆無で、あまり特徴のないところだった。案内標が立っている。

直進して唐梨子山へ向かう。
このあたり、ずっと尾根幅が広いので、コンパスだけの歩きだとちょっと難しい。
落葉のせいもあるが踏跡は薄くなったが、判別できないほどではない。

ややキツい登りを経た先に、大岩の横に「竜の宿」という古い看板がある。
どういういわれがあるのかはまったく分からない。

さらに緩やかに登ると、唐梨子山の山名板がポツンと現れる(B)。
非常になだらかな山頂なので、頂という気がしない。
山名板がなければ、山頂と特定するのは難しそうだ。
樹林の中で展望はない。

唐梨子山の下りからは、尾根らしくなってくる。
落葉した木立に西陽が差し込み、微風に小枝が揺れて言いようもなく美しい。
思わず立ち止まって息を呑む。

大岩山へは、小さなコブを無数に越えていく。
踏跡はやや薄いが、そのほうが道筋はとても美しい。

ピークが多いせいか、唐梨子山からわずか30分程度なのに、随分歩いたような気がして大岩山に着く(C)。
山頂は明るいが、樹林に囲まれ展望はない。
行者岳方面を示す案内標がある。

まだ14時を回ったところなので、何とか時間は間に合うだろうと手応えを得る。
大岩山から先も、小さなアップダウンを繰り返しながら進んでいく。
相変わらず、素晴らしく美しい尾根である(D)。

途中の1340m級ピークには、三角点に似た境界標があって、一瞬ここが行者岳?と思うが進行方向からして違う。
このピークからの鞍部からはやや南向きに進路を変え、登り切ると行者岳である(E)。
狭い山頂で、残念ながら、ここも展望はない。

地形図ではここから古峰原へ下る破線があり、その方向にはテープも認められたが、行者平方面への尾根筋のほうが圧倒的に踏跡は濃い。
日没まではあと2時間あり、十分間に合うと考えて尾根筋をさらに進むことにした。

ひと下りしたところが行者平(F)だが、広いこと以外はそう特徴はない。
緩やかな下りが続き、ドンドン歩ける。

尾根は一旦西に曲がるが、またすぐに南向きとなる。
オウム阻止の看板のすぐ先に、白い鳥居が目に入ってくる。
ここで、尾根筋と離れるが、さらに足尾方面に向かう尾根は踏跡も薄く、そそられる道だ。近いうちに歩いてみたい。
鳥居には、「大天狗大神」とあり、後ろに祠がある。案内標もある(G)。

古峰原峠方面に下ってすぐに行者沼(H)があるが、ただの水溜りという趣。
道は徐々に荒れた林道という雰囲気になり、非常に単調だ。

やがて、大規模な道路工事現場にぶつかる(I)。
古峰原から足尾を結ぶ道になるのだろうか。
この道ができれば、粕尾峠を越えなくても足尾から鹿沼に抜けられるようになるのだろうか。
複雑な心境である。

立派な道を下り、古峰原峠に着くが、道が立派過ぎて峠らしい雰囲気はない(J)。
東屋が置かれ、三枚石方面への道が分岐する。
都沢沿いに至る道は、新道建設のため通行止めになっていた。

古峰原へは、東屋から少し道路を下ったところに案内標がある。
一応、関東ふれあいの道になっているが、荒れた林道をショートカットしていく道になっていて、ところどころは林道がそのままふれあいの道に転用されている。

ふれあいの道は、やがて立派な車道に出て終わる。
車道はジグザグに続いているが、面倒なので適当に山中をショートカットして歩く。
同じことを考える人はいるもので、ショートカットの山中には、それらしい薄い踏跡が付いている。

ジグザグ道が終わり、北へ向かう古峰原林道を見送ると、古峰神社前に出る。
最終バスにはまだ30分の余裕を残して、古峰原バス停に着いた。
団体バスが次々に帰途につくところであった。

今回の禅頂行者道は、ルート明瞭で単調な歩きになるところを、落葉した樹林の美しさに助けられながらの歩きにとなった。
やはり、私はヤブが恋しい。
A
B
C
D
E
F
G
H
I
J



【ルートマップ】 (赤い線が今回通ったルート)






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